読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

re:code

Do you believe in the magic of make-believe ?

佐藤オオキのボツ本

佐藤オオキのボツ本

佐藤オオキのボツ本

デザイナーの考えや思考法を学びたくて読んだ。今年はちょっと意識的に以下の 3 領域の本を読むつもり。

  • マネジメント
  • プロダクトデザイン
  • デザイン思考

読書メモ

ボツを推進力に変える

方向性がはっきり異なるアイディアを幾つも提示することにより、どの案を選びどの案をボツにするかという選択そのものにクライアントには相当の覚悟が求められることになる。多数の案をボツにして一つの方向性に絞り込む中で「せっかくやるならここまでやらないと意味が無い」と思ってもらえるほどの覚悟に変わる。

アイディアを無理なく生む

アイディアはゼロから生み出すだけでなく、既存の情報を何らかの「方程式」に落とし込み、モノゴトを新しい視点から見ることで発生させることが出来る。例えば一つの解決策を次々と他の状況に重ね合わせていくなど。P.51 の図が詳しい。

f:id:recode:20170107131048j:plain

  • 事業エリアを区分して描き出し、そこに気になるキーワードをプロットしていく。
  • キーワードを解決するアイディアを考えた後、別の事業エリアに当てはめて考えてみる。
  • そのうち複数の事業エリアを串刺しに出来るようなアイディアも浮かんでくる。

ここで書かれている(使われていた)方程式は以下の 3 つだった。

  • 他の業界で類似するサービスに当てはめるとどうなるか
  • 今ある状況に対して「逆張り」するとどうなるか
  • ひとつの解決策を他の状況に当てはめるとどうなるか

基本的には 2 つの要素を繋げながらどんどんアイディアを発散させていっているように見える。最終的には課題とそれを解決するためのアイディア = コンセプトを図にして纏めている。

f:id:recode:20170107131056j:plain

自分の仕事すら前向きにボツにする

あえてみんなが注目していることやこれでいいと思っていることについて「そこに本当に価値はあるのか」を問い続けることで、革新的なアイディアや何かを突破する力が生まれる。この考え方を「前向きな否定」と呼んでいる。こうした姿勢は自分が生み出したアイディアに対しても同じ。

感想

佐藤オオキのことは勿論知っているのだけど、一体どんな人物なのか・何をしている人なのかということが良く分かっていなかった。結論から言えば彼の言う「デザイン」とは「問題を解決する」ことそのものだった。プロダクトのデザインからチームブランディングまで、幅広く課題解決を仕事にしている。まるでコンサルタントのようなのだけど、事実その通りでだと思う。勤務先のプロダクトデザイナーが普段から「デザイナーの仕事はデザインではない」という旨のことを言っているが、まさにそんな感じ。所謂デザイン思考というものだと思う。

  • 顧客の課題を本質的に理解する
  • 顧客の課題を解決するための仮説アイディアを大量に作る
  • 課題と仮説を調査/提案して最適なアイディアを選定する

というフローを何度も繰り返すことで真の課題を解決しようとしていて、その思考プロセスを追えるという意味でなかなか楽しい本だった。